
暑い季節になると、「水とスポーツドリンク、どちらを飲めばいいの?」「経口補水液は普段から飲んだ方がいいの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
実は、水分補給に最適な飲み物は状況によって異なります。
今回は、水・スポーツドリンク・経口補水液の違いについて、研究データをもとにご紹介します。
普段の水分補給は「水」が基本
日常生活での水分補給であれば、水で十分です。
人は呼吸や汗、尿などによって1日に約2〜2.5Lの水分を失っています。そのため、喉が渇く前からこまめに水分を摂ることが大切です。
特別に汗を大量にかいていない場合は、水で必要な水分を補うことができます。
大量に汗をかいた時はスポーツドリンクがおすすめ
運動や屋外での活動、炎天下で大量に汗をかくと、水分だけでなくナトリウムなどの電解質も失われます。
このような場面では、水だけを大量に飲むと、体内のナトリウム濃度が低下し、水分をうまく保持できないことがあります。
2024年に発表された19件の研究をまとめたシステマティックレビューでは、運動による脱水後は、水だけよりも糖質と電解質を含むスポーツドリンクの方が、水分補給に役立つ可能性が示されました。
つまり、汗をたくさんかいた時には、水だけでなく電解質も補給することが大切です。
熱中症や脱水時には経口補水液
熱中症や下痢・嘔吐などで脱水状態になっている場合は、スポーツドリンクよりも経口補水液が適しています。
経口補水液は、水分・ナトリウム・ブドウ糖が最も吸収されやすいバランスになるよう設計されています。
これは、小腸にある「ナトリウム・ブドウ糖共輸送体(SGLT1)」という仕組みを利用しているためです。
ナトリウムとブドウ糖が一緒に吸収されることで、水分も効率よく体内へ取り込まれます。
そのため、熱中症などで素早く水分を補給したい場面では、水や一般的なスポーツドリンクよりも速やかに水分・電解質を補給できることが、多くの研究や国内外のガイドラインで示されています。
状況に応じた飲み分けが大切
飲み分けの目安は以下の通りです。
・普段の水分補給:水
・大量に汗をかいた時:スポーツドリンク
・熱中症や脱水症状がある時:経口補水液
なお、スポーツドリンクには糖分が多く含まれています。また、経口補水液はナトリウム濃度が高く、脱水時に必要な組成となっています。
そのため、どちらも日常的な水分補給として飲み続けるものではありません。
まとめ
水分補給は、「何を飲むか」だけでなく「どんな場面で飲むか」が重要です。
普段は水を基本にし、汗をたくさんかいた時はスポーツドリンク、熱中症や脱水時には経口補水液を選ぶことで、より効率的な水分補給につながります。
暑い季節は体調を崩しやすい時期でもあります。
こまめな水分補給を心掛け、無理をせず体調管理にお役立てください。


