
仕事に集中していると、
「この資料が終わってから休もう」
「あと少しだけ進めてから」
と、気づけば何時間もパソコンの前に座っていた。
そんな経験はありませんか?
休憩が大切なのは分かっていても、忙しい仕事中に30分、1時間とまとまった時間を確保するのは難しいものです。
そこで近年注目されているのが、数分程度の短い休憩「マイクロブレイク(Micro-break)」です。
実は研究では、10分以内の短い休憩でも、仕事中の疲労感や活力にプラスに働く可能性が示されています。
「10分以内の休憩」にも意味がある?
2022年、ルーマニアの西ティミショアラ大学(West University of Timișoara)などの研究者が、マイクロブレイクに関するメタ分析を『PLOS ONE』に発表しました。
分析対象となったのは、22件の研究・合計2,335人。
この研究では、マイクロブレイクを10分以内の短い休憩として、休憩を取らなかった場合と比較しています。
その結果、マイクロブレイクを取ることで、
疲労感が軽減する
活力が高まる
という小さいながらも有意な効果が確認されました。
つまり、
「しっかり休む時間がないから、休憩しても意味がない」
とは限らないということです。
ほんの数分でも仕事から離れることが、疲労感をリセットする一つの方法になる可能性があります。
集中力や仕事のパフォーマンスも上がる?
ここは少し注意が必要です。
同じメタ分析では、マイクロブレイクによって仕事のパフォーマンス全体が明確に向上するとは確認されませんでした。
ただし、休憩時間が長くなるほど、パフォーマンスへの効果が大きくなる傾向がみられています。
また、課題の種類によっても違いがありました。
比較的単純な作業や創造的な課題ではプラスの効果がみられた一方、強い認知負荷がかかる難しい課題では、10分以内の休憩だけでは十分な改善が確認されないケースもありました。
つまり、
「3分休めば集中力が完全復活する」
という話ではありません。
短い休憩は特に、疲労感を軽くしたり、活力を取り戻したりするために使うと考えるのが現実的です。
では、結局「何分」休めばいい?
今回の研究から、「最適な休憩時間は○分」と一つの数字を決めることはできません。
ただし、興味深いのは休憩時間が長くなるほどパフォーマンスへのメリットも大きくなる傾向が確認されたことです。
そのため、
少し疲れてきた
→ 数分だけ仕事から離れる
長時間集中して頭が働かなくなってきた
→ 可能であればもう少し長めに休む
といった使い分けがよいでしょう。
大切なのは、
「30分休めないから、休憩しない」ではなく、「数分でも一度離れる」こと。
忙しいビジネスパーソンほど、この考え方は取り入れやすいのではないでしょうか。
数分の休憩、何をすればいい?
マイクロブレイクの過ごし方にもさまざまな方法があります。
たとえば、
席を立つ。
少し歩く。
身体を伸ばす。
水分をとる。
窓の外を見る。
数分間、パソコンから目を離す。
などです。
特別なことをする必要はありません。
ただ、せっかく仕事から離れるのであれば、休憩中までメールや仕事のチャットを確認し続けないことも意識したいところです。
パソコンからスマートフォンへ画面を変えただけでは、頭の中では仕事が続いていることもあります。
数分だけでも、仕事とは関係のない時間をつくってみましょう。
「休むこと」も仕事の一部と考える
仕事が忙しいほど、
「休憩する時間がもったいない」
と感じることがあります。
しかし疲労が蓄積してから長く休むだけでなく、疲れ切る前に短い休憩を挟むという考え方もあります。
今回のメタ分析でも、10分以内という短い時間であっても、疲労感の軽減や活力の向上が確認されています。
La HEADでは、完全個室の落ち着いた空間でパソコンやスマートフォンから離れ、目を閉じて、頭だけでなく首・肩・腕までゆっくりとケアしています。
毎日の仕事でも、
50分働いたら必ず10分休む
といった厳密なルールをつくる必要はありません。
「少し疲れてきたな」と感じたときに、一度席を立つ。
数分だけ画面から離れる。
そして、また仕事へ戻る。
長く休めない日ほど、短く休む。
マイクロブレイクを上手に取り入れることが、忙しい一日を最後まで心地よく過ごすための習慣の一つになるかもしれません。


